経営者として
JR九州の多角化経営戦略
1987年のJR九州発足当初、同社は「永遠に赤字が続く」と言われていた。石井幸孝は就任直後から、「鉄道だけで戦わない」という明確なビジョンのもとで多角化経営を推進。不動産・ホテル・飲食・農業など鉄道外収入の拡大により、慢性的な赤字体質を大きく改善した。
10年間の社長在任中に残した最大の遺産の一つが、工業デザイナー・水戸岡鋭治氏の起用である。787系特急「つばめ」の誕生は、鉄道車両がプロダクトとして評価される時代を切り開いた。「美しい車両で地域を愛される鉄道に」という信念が、JR九州ブランドの礎を作った。
国鉄民営化への関与
1985年より国鉄改革業務に携わり、常務理事として首都圏・九州の二地域を経験。「国鉄流10の反省」に代表されるような組織的な問題点の洗い出しと改革提言を行い、民営化移行期の実務を支えた。
リーダーシップ論・組織変革の哲学
「現場主義」と「美意識」を両立させるリーダーシップ論は、経営者向け講演で高い評価を得ている。旧来型の国鉄組織をいかに変えたか、そのプロセスには現代の経営にも通じる普遍的な示唆が含まれている。
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